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第4回 サーキットを転戦する意義(2)
[2007/07/05]
コースレイアウトの違いが新たな課題をあぶり出す
当然、四輪経験の少ない参加選手が、一度にすべてを身につけるのは無理だ。そのため、開催地の順番も工夫されている。事前テストから最初の2イベントまでは、富士スピードウェイと鈴鹿サーキット、2つのサーキットを行き来しながら、ドライビングを徹底的に身につける。そしてある程度慣れた第3イベントで特性のまったく異なるツインリンクもてぎに移るのだ。
最初から2つのサーキットを走り分けることにも意味がある。それぞれのドライバーの経験値、得意/不得意や好き嫌いによって、あるサーキットを最初から速く走れてしまうことも、なかなかタイムがよくならないことも、両方あり得る。未熟なドライバーたちにとって、なぜ速いのか、なぜ遅いのかをすぐ理解できるとは限らないものだ。
2種類のコースを比較しながら走れば、それぞれが違うヒントを与えてくれるため、突き合わせながら読み解いていくことが容易になる。あるドライバーもこう証言する。
「鈴鹿はコーナーごとにクセがあって攻略が難しかったんですが、逆に鈴鹿でクルマの理解度が高まったおかげで、次に行ったとき、練習走行でいろいろ考えながら走った結果、かなりマシンに慣れることができました」
富士は踏んでいけるコース。高速コーナーは勢いで走り抜ける
富士と鈴鹿はそれぞれに違いはあるが、ある程度スピードと勢いで走るコースといえよう。鈴鹿は、速度に乗って流れのままにリズムよく走るとタイムが出やすく、富士も長いストレートと高速コーナーは勢いで走り抜けると速い。富士も鈴鹿も、きちんと止めて曲がらなければならないコーナーは2カ所程度だ。
ところがもてぎは、きちんと止めて曲がらなければならないコーナーが5カ所もあるため、そこが得意かどうかの差が、これまで以上に顕著に現れてしまう。つまり、クルマをいかにキッチリ止められるか、しっかり曲げられるか、そして素早く加速できるかという、レーシングドライバーの基本ともいえる技術が問われるのだ。あるドライバーはこう語る。
「もてぎはコーナーが平らでカントがついてないので、他のコースと同じようにしてもダメですね。違う考え方で乗らないと。見た目では、ストップ&ゴーのもてぎは簡単そうに見えて、鈴鹿などのほうが連続したコーナーがあってレイアウトは難しそうに見えるんですが、いざ乗ってみるともてぎは難しいです」
こうした、大きく特性の異なるコースに挑戦することで、ドライバーたちは今まで見えていなかった新たな課題や、なかなか見つからなかった意外な打開策などを見出すことができる。そこを利用して、一段ステップを上がる好機にしたのが冒頭の2名だといえよう。
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